文化財修理

白水阿弥陀堂床下清掃

 5月の連休明けより、床下に堆積した土砂を鋤き取り、木部の清掃を行いました。浸水時に流れてきた泥や落ち葉などのゴミが2㎝ほど堆積し、乾燥してひび割れし、鱗のようになっていました。草刈りに使う両刃鎌やねじり鎌を用いて、表面だけを地道にコツコツ鋤き取っていきました。

 また、床下の木部にも泥やゴミが付着しており、ブラシを用いて、木地を傷めないように除去しました。須弥壇内部は一部清掃をされたそうですが、密封されているため、木部にカビが発生していました。ブラシで泥を除去してから、消毒用エタノールで消毒しました。

 このような作業は、クリーニング業者では下請けしないでしょうし、弊社には普通作業員もいませんので、大工や建築士が清掃に当たりました。人数も必要でしたので、大工の協力業者にも応援に来てもらい、予定通りに作業を終えることができました。が、やはり床下や須弥壇の中は狭く、出入りは匍匐前進でしたし、方向転換をするのにも一苦労でした。長時間のそのような作業姿勢には慣れていないので、普段使わない筋肉を使うらしく、しばらくは筋肉痛に悩まされました。

 最後に、床下木部には防腐防蟻剤を塗り、床下の土壌には防蟻剤を散布しました。

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