文化財修理

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茅葺型屋根の修理⑤<文化財の価値の再認識>

 屋根下地を作るにあたって小屋裏に入る必要があったため、お堂の中に入らせていただく機会が何度かありました。するとなんと、天井に立派な龍の水墨画が描かれているではありませんか!しかも、「峯雪」という雅号と落款もあります。修 […]

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茅葺型屋根の修理④<鋼板葺の特徴>

 今回の屋根工事では、元のトタン(亜鉛メッキ鋼板)の代わりに、より防食性の高いガルバリウム鋼板を用いました。住宅や工場の屋根等にもよく見かける鋼材です。社寺建築の屋根によく用いられるのは銅板葺ですが、鋼板と銅板ではそれぞ […]

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茅葺型屋根の修理③<トタンの下は?>

 茅葺屋根にトタン(亜鉛メッキ鋼板)を被せた古い住宅を見かけることはよくあると思いますが、トタンの下はどうなっていると思われますか―。また、元の茅葺はどうなっていると思われますか―。  トタンの下は、実は母屋と野垂木を組 […]

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茅葺型屋根の修理②<修理の方針>

 下荒井観音堂は、昭和29年(1954)に茅葺屋根をトタン葺(亜鉛メッキ鋼板葺)で覆ったとの記録があり、おそらくそれから葺き替えることなく現在に至ったと考えられます。お堂の正面に、茅葺時代の古写真が飾られていますが、トタ […]

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茅葺型屋根の修理①<会津三十三観音>

 会津若松では昨日まで大雪が降っていましたが、12月の雪シーズン到来直前にギリギリで終わらせることができた下荒井観音堂の修理工事について、これから数回に分けて書いてみたいと思います。  江戸時代初め、全国的に街道の整備が […]