拝殿の屋根銅板葺が終わり、鬼板の銅板包みが終わるのを待つのみになったので、本殿の軒廻りから屋根下地の補修に取り掛かっています。本殿は正面軒廻りの腐朽が著しく、化粧垂木まで水が廻っている箇所もあったため、部分的に外して新しい垂木に取り替えました。そして、茅負と裏甲は全て取り替え、破風も先端の方が腐朽していましたので、継木をして補修しました。オリジナルの木部を極力残すよう、また荷重が掛かっても大丈夫なように新材を古材に緊結するため、弊社の職人が継木の形状をよく考えて補修しました。
また、小屋の中を見てみると、テコの原理で軒を跳ね上げるはずの「桔木(はねぎ)」が、支点となる土居桁がないためにきちんと機能していないことが分かりましたので、土居桁を追加しました。本数についても、軒の端部を支える隅の桔木が不足していましたので、補強のために追加しました。