津島神社の現場では、仮設物の現場事務所や仮囲いが整い、玉垣や社殿の解体工事を進めています。社殿周囲の玉垣を撤去し、本殿と拝殿の間にある幣殿の解体を進めたので、本殿がよく見えるようになってきました。
社殿は、明治45年(1912)の佐沼大火で前の社殿が焼失した後、大正12年(1923)に再建されたもので、堂宮の手法に基づき端正に建てられた軸部に加えて、拝殿唐破風や本殿妻飾りなどが精緻な彫刻で飾られており、当時の大工や彫刻師の技量が推し量られます。文化財の指定などはありませんが、この価値を将来に遺していくために文化財的な修理をしたいという神社様のご意向があり、本殿と拝殿については、修理が必要な箇所まで一旦解体して、補修をして元の通りに組み立てることにしています。設計は、仙台市の波岡建築設計室によります。